観劇メモ

観に行った舞台のメモや感想を書きなぐる場所。

『荒野のリア』(2016年版)を観てきたよ。

シェイクスピアの『リア王』を元にした作品を観てきました。ポスターのインパクトと、大駱駝艦のボスを見てみたいというのが正直な動機。

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あらすじメモ

娘らに見放されたリア王が耄碌のまま死んでいくという、シェイクスピア最大の悲劇だそう。本作は追放されてからの場面を切り取ったもののよう。

詳しくはググってください。。

みどころ

何よりも王の存在感。麿赤兒氏の強面フェイスと重厚ボイスによって、その強大さが浮かび上がる。少女のシーンでは、ギャップや妙な可愛らしさに一層の耄碌具合を感じる。

それから中村崇さん演じるエドガー。肉体美やアクションはもちろん見どころで、刀の代わりにバットを用いていたのも力強さとヒヤヒヤ感があった。そして何より、素性を偽り父に接触するシーン。物乞・百姓・貴族の顔を瞬時に切り替える様は圧巻である。

装置メモ

舞台は奥から客席にかけての傾斜、ただしツラは若干上がっている模様(転がったバットが客席に落ちなかったし)。奥の白幕はスクリーン兼、巻き上げることで場の変化にも活用可能。

舞台上と白幕の両方に映像を投げて、例えば砂漠だったり心情だったりを表現する使い方もあった。

感想

わし「リア王」読んだことないねん...恥ずかしながら...知る人にとっては「そこを劇的に切り取ったか!」という感動もあるのだろう。

原作を知っている前提な気もしたが、それでも、作品の大きさや役者の凄さは感じられたように思う。「このコジキは良家の出身では。息子では。」など、なんとなく伝わるものである。

シェイクスピア読みたい、あと大駱駝艦を観てみたい、そういう風にも思うのであった。

ティーファクトリー『荒野のリア』構成・演出 川村毅
2016/09/15(木)19:30@吉祥寺シアター