vavavaの観劇メモ

観に行った舞台のメモや感想です。完全に自分用なのでネタバレにはご注意を。

『鱈々』観てきました。

注目の若手二人と、ベテランと、エロカッコ可愛怖いお姉さんでした。

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あらすじメモ

毎日倉庫の運搬をするふたりの男。誠実にミスすることなく勤める男と、そんな生活に辟易しながら外の世界へ飛び出したい友人。

そこに現れたのは「ミスダーリン」を名乗る女。そしてトラック運転手である彼女の父親。彼らとの関わりの中で、ふたりの関係が変化していく。

内容メモ

愛情がありすぎてあれこれ口出ししてしまうママ:藤原竜也と、うんざりしながらも一定の感謝はしている様子の駄々っ子:山本裕典。この対比と掛け合いが面白い。

アイロンかけたりお小遣い渡したり世話焼きな様子は観ていて面白く、「まるで継母だ」と反発しながらも、真面目な仕事ぶりは評価している様子。褒めたと思ったら喧嘩を始めるし、男の友情の一つの形なのだろう。(追記:検索したところ同性愛らしい)

運送業を営む義父との賭け事の中で度胸を学び、いよいよ飛び出そうという友。ただ見送ることしかできない男の背中はどこかもの哀しい。

結局、男は閉じこもってしまうのだろうか。残された倉庫でひとり木箱で壁を作るようにしながら、幕を下ろしたのは印象深かった。

装置メモ

まさに倉庫の一角、コンテナハウスとでも言おうか。壁面いっぱいの木箱、天井のH型鋼からは無骨な室内灯が下がる。

倉庫番らしく木箱を運搬する場面は多い。また乗る、座る、登るといった活用も可能。下手の金属扉も重厚で、開閉に伴う光の差し方も美しい。

アクトスペースは菱形のような間取りで、上下それぞれに設置されているのは片付いたベッドと散らかったマットレス。寝床もキャラクターをよく表している。

思ったこと

多少のミスをしたからって大した問題にはならないかもしれないし、狭い空間でどうあがいたところで世界全体には何の影響も無いのだろう。けれど当人は相当追い込まれているとパニックにもなる。そうなると励ましの言葉なんて意味を持たないよなあ。

(このあたりが「倉庫=現代社会の縮図」なのだろうか。)

チャンスを前にして飛び出さないと何も変わらないし、かといって出た先が光に満ちているかどうかなんてわからないし、今よりも良い保証もない。

それでも、選び取る勇気は欲しいですね。

鱈々/作:李康白(イ・ガンペク)/演出:栗山民也
2016/10/13(木)14:00@天王洲銀河劇場