作品の軸に「歌」が据えられているマクロス、そのライブに行けるチャンスがあったので聴いてきました。
「ワルキューレ」と銘打っているものの、マクロスΔの集大成とも言えるライブでした。
その感想です。
感動ポイント
キャラクターの立ち姿
大前提として「横浜をヴァール化から救うためのライブ」という構成になっていた。
つまり、パフォーマンスをする5人はキャラクターとして立っているのが素晴らしい。世界への没入感をものすごく感じられる。
スクリーンを活かした演出
舞台奥のスクリーンにはキャストの映像を映すことはもちろん、アニメのワンシーンを映すことで効果的に使われていた。
ハインツの「ザルド・ヴァーサ〜決意の風〜」では劇中の装置(陣営にある輪のあれ)を映すことで雰囲気が強調される。
「AXIA~ダイスキでダイキライ~」なんてその最たる例で、10話のあのシーンに合わせた構成になっており感動もひとしおである。
集大成とも言えるステージ
ゲストの存在も欠かせない。ハインツ役、メロディー・チューバックさんの歌唱が生で聴けるとは思っておらず、あれ本当に人間が歌っていたんですね。
元メンバーのクレア・パドル役、日笠陽子さんを交えての「涙目爆発音」はイベント限定の特別なステージだったと思う。ここでもスクリーンを活用して、劇中の想起もしっかりカバー。
またJUNNAさんと小清水さんが交差するステージは嬉しいですね。
装置メモ
W状の幅のある階段、中間部分の踊り場ではパフォーマンス可能。階段はもちろん、床も含めて5人の配置が切り替わり、ダイナミックであった。
吊り照明の枠組みもW状で、ライブ中は天と地にWの意匠が現れるギミックが面白い。
まとめ
リーダーとしてのカナメ、歌姫としての美雲、ルーキーとして注目されるフレイヤ、という役割はあるが絶対的なセンターは実は存在しないのではと思った。
というのも本公演における装置と立ち位置の関係しかり、歌唱中のセンターの立ち代わりしかり、「この人がメイン」という押し付けのようなものを一切感じなかったからだ。
作劇上、美雲とフレイヤのツートップのように見えているだけで、実際の作品世界においてはそんなものは無いんだろうなと思った次第だ。
もうひとつ、ふと思ったことがあるのでメモ程度に。
チーム最年少ながら唯一本業歌手でもあるJUNNAさん。ライブにおいては劇中同様に圧倒的な存在感を求められているのではないか(本人がそうあろうと努めているのではないか)などと考えてしまい、なんとも泣けてきた。
実際に圧倒的であったのは事実で。カーテンコールで役から離れた姿には、そのギャップに驚いたというか安心したというか。
ひとつのアニメ作品だけでここまでのステージを実現させる力には驚いた。今後も見守りつつ、また生のパフォーマンスを見たいと思った。
ワルキューレ2ndライブ「ワルキューレがとまらない」
2017/01/29(日)16:00@横浜アリーナ