観劇メモ

観に行った舞台のメモや感想を書きなぐる場所。

【舞台】bpm本公演『QUICK DRAW』を観てきたよ。

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推しの公演とあらば行きますよね。

あらすじ

聖ナツオは、超遅筆の売れっ子漫画家。数百万部の大ヒットをたたき出したウエスタン超大作漫画「風のマイラ」の最終話を書き上げるべく、編集者・ 若村に連れられ、信州の山奥にある温泉旅館へやってきた。

静かな旅館での賑やかな缶詰生活。しかし、若村が旅館の女将に漫画を見せた時、何かが狂い始める……

ハイブリッド・アミューズメント・ショウ【bpm】

感想

やっぱり脚本家:浅沼さんの言葉遊びのコメディが素晴らしい。何気ない一言一言が積み上がって、気づいたら一級河川に成長している感覚。

個性的な刺客「最強軍団」は"埼京"だったり、死体のポケットから「僕らはみんな生きている」の着信音だったり。

「撃たれたマイラはどうなったのか」というクライマックスに向けて、繰り返しシーンが描かれる。浅沼さんのコントからは「シーサイド・スーサイド」を思い出しちゃった。脱力しているようでしっかりテンションを保ったコントを続けているのはすごい。

アマゾンズを見たばっかりだったので、藤田富さんのお芝居を観られたのは嬉しいですね。昂ぶったところなんか様になるし、あと背が高い。

座長たる下野紘さんの起用は本作の目玉だろう。

さすがトップ声優だけあって、長台詞の早回しのうまいことうまいこと。スピード感は保ちつつ、センテンスごとの感情の変化も明朗で観ていて愛らしいし、それを受ける猪狩さんも際立つ。

今回地味にすごいと思ったのが、開演前アナウンスの映像。

出演できないメンバーも舞台の一員になっていてすごい、とかそういう感情的なのは別にして。携帯電話の電源を切るよう呼びかけるペース、取り出して確認してよい雰囲気づくり、「無線マイクへの影響」という根拠の提示といい、実に練られた映像だと感じた。何より好青年。

こういうアプローチもあるんだなあ。

bpm本公演「QUICK DRAW(クイックドロウ)」作・演出:浅沼晋太郎
2018/04/20(金)19:00@日本青年館ホール