人生かけた表現って芸術だなと、改めて思った次第。
あらすじ
全く新しい医療法を確立させた、二人の天才医師-。
彼らがタッグを組んだ時、この世界に治せない病気はなかった。
しかしそんな二人にもやがて、別れの時が訪れる。
いやマジかよ、やってけんのか!?これから一人で、やってけんのか!?
それぞれの道を行く二人の顔に浮かぶのは、果たして希望か、絶望か...。
現代医学界に特に思うところのないモラルと藤尾勘太郎が、知識ゼロで挑む、医療演劇の最低峰。
十年間を共に駆け抜けた二人が最後に打ち上げる、特大の花火にご期待あれ!
あ、ジャンルはコメディでーす。
フジオモラルHPより引用
https://fujiomoral.wixsite.com/last-match
雑多なメモ
10年間をともにした演劇仲間と、一つの区切りを付けるというコンセプトらしい。前説で述べられたとおり、二人の主人公がそれぞれの生き方と向き合う場面が多かったです。
…なんですけど全体的にジェットコースターのようなコメディで、泣けばいいのか笑えばいいのか。最高。
- 最強タッグはベタだけどカッコイイ
- それぞれの生き方を認めるのもまた良い
- 90年代前半を彷彿とさせるネタが多数
- アニソンの引用は趣味?どこまで意図?
- インパクトや集塵機など工具が装置として使われていてニヤっとした
- クライマックスのGet Wildを皆で歌うのはズルい、かっこよすぎる
この二人は「今」が一番楽しいだろうし、それは今後も変わらないんだろうなと思ってしまった。そういう友情はズルいよ。
装置メモ
舞台全体が緑、半円の上段と下段。天井からはイクラのような風船がぶら下がってて細胞を彷彿とさせる。
背後は白系の幕でスリット、短冊状。のれんをくぐるように出入り。
天井にある円形の照明は、オペ室のライトを彷彿とさせる…んだけど、どっちかというとギラギラ照らすほうが多かったかな。
手術のたびに赤い吹雪を撒き散らす。それを掃除機やちりとりでせっせと掃除する。
ラストの手術シーンで集塵機を、まさか紙吹雪をばらまくために使うだなんて。
まとめ
生き様をそのままエンタメとして昇華させたらそれはもう芸術で、命削る瞬間に飛び散るキラキラっていうの?そういうものを感じた次第。
それと舞台の緑と血しぶきの赤が、モラル氏と藤尾氏のカラーになっているのにはゾクゾクした。どんなに情熱的に撒き散らしても、結局は緑の大地が受け止めてくれるんだよねってことで。
フジオモラル破局公演『アンチカンポー・オペレーション』/作・演出:モラル
2018/10/18(木)19:30@花まる学習会王子小劇場